- 坂内 徳明
カロリーと基礎代謝の基礎理解
最終更新: 2020年8月20日
鳥取県にある理学療法士が運営するパーソナルジム・健康な体作りの空間
「PT Body Lab.」の坂内です!
今回のテーマは「カロリーと基礎代謝」です!
目次
1.カロリーとは
2.1日に必要なカロリーの計算方法
3.基礎代謝とは
4.基礎代謝の計算方法
5.身体活動レベル指数
6.基礎代謝の平均値
7.エネルギーの換算係数
8.カロリー収支
9.消費カロリー
10.食事誘発性熱産生
1.カロリーとは
エネルギー(熱量)の単位。
水1gを1℃上げるために必要なエネルギーが1calです。
※水1000g(1L)を1℃上げるために必要なエネルギーは1Kcalとなる。
※この文章内ではカロリー=エネルギーと代入して表現しています。
2.1日に必要なエネルギー(カロリー)の計算方法
1日のエネルギーの必要量=1日の基礎代謝量✖️身体活動レベル指数
年齢、職業、遺伝などにも左右されますが、一般的な平均として成人男性で約2500Kcal
成人女性で2000Kcalが1日に必要となってきます。
3.基礎代謝とは
人間が何もしていなくても最低限必要になるエネルギー量(カロリー)です。
4.基礎代謝量の計算方法
年齢に応じた体重1kgあたりカロリー✖️体重
18〜29歳・・・・・・男性→24Kcal 女性:22Kcal
30〜49歳・・・・・・男性→22Kcal 女性:21.7Kcal
50〜69歳・・・・・・男性→21.5Kcal 女性:20.7Kcal
5.身体活動レベル指数
レベルⅠ:ほとんど運動せずに座っていることが多い人
レベルⅡ:通勤通学などの移動や家事、育児、軽い運動をしている人。
レベルⅢ:立って仕事をする人、スポーツ選手など。

※ベッド上で安静に過ごしている人、寝たきりの人は✖️1.0で計算する。
6.基礎代謝の平均値

7.エネルギーの換算係数
タンパク質、脂質、炭水化物などの食品を傾向摂取した際、100%エネルギーに変わるわけではありません。
例えば、タンパク質は一部が尿と一緒に排出されています。
食品のカロリー(熱量)を調べるときに、「ポンプカロリーメーター装置」という機械を使って、その食品がどれくらいのカロリーを生むのかを調べます。
なので実際のカロリー計算としては
メータ装置で出た物理的燃焼量ー実際の体内での吸収率=その食品が生む熱量
となります。
そして、その値は食品によって違います!!!
タンパク質→4Kcal 脂質→9Kcal 炭水化物→4Kcal
というのは数値はよく聞きますが、例えばタンパク質の場合・・・
タンパク質の中のよく食べられる食品群の熱量の平均値となります。
食べる食品によって多少異なる熱量を全て調べるわけにはいきません。
なので、「タンパク質→4Kcal 脂質→9Kcal 炭水化物→4Kcal」
と平均的なデータから決められました。
この数字を「アトウォーターのエネルギー換算係数」と言っています。
8.カロリー収支とは
摂取したカロリーと消費したカロリーの関係性を「カロリー収支」と言います。
このカロリー収支がマイナスの時、つまり消費カロリーが多い時に初めて痩せる条件が整うということになります。逆に、収支がプラスに働くと太ります。
9.消費カロリー
1日の消費カロリーは3つの要素の合計で決まります。
基礎代謝
食事誘発性熱産生
活動代謝
また、運動時の消費カロリーは異垢の計算式で求めることができます。
消費カロリー(Kcal)=1.05✖️METs✖️時間✖️体重(Kg)
METs:身体活動の強度を表す単位。通常歩行は3METs、ウェイトトレーニングは6METs
10.食事誘発性熱産生(DIT)
食事を摂取した後は、安静状態でも代謝量が増加する。
これを「食事誘発性熱産生(DIT)」、または「特異動的作用(SDA)」と言う。
食事を摂取すると、体内で栄養素が分解されて、その一部が体熱となり消費されます。
この際のエネルギー消費量は栄養素によって違います。
タンパク質のみ:約30%
脂質のみ:約6%
糖質のみ:約4%
食事中は栄養素が混合するため、一般的なバランスの良い食事だと
摂取した食べ物の約10%程度がDITによって体熱となり消費されます。
【DITが低下する主な原因】
・加齢
・運動不足(筋肉量の減少)
・少ない咀嚼回数
・朝食を摂取せず、夜型の食事の人
【DITをコントロールした活用例】
・朝は体温が低いのでタンパク質多めの食事にする
・咀嚼回数を増やすため、なるべく固形物から摂取する
・3食食べて定期的に体熱を産生させる